2016年10月20日木曜日

White night

この街に着いて僕は驚いた
北緯35度 ここは極地...じゃないのに白夜
あり得んほどの光に埋めつくされて
でもそれは確実に影を作ってる
にも関わらずそっと目瞑って
握ってた懐中電灯で照らして「え、なんの話?」
そうやってそうやってやってきたんだろ
なあ、エンドレスの演出家たちよ
まだ気付いてない? そりゃ重症だ
夜の闇は濃ゆい濃ゆいへ

夜を照らすのに必死になって
星が見えない夜が当たり前になって
寝覚めの悪い朝が日常になって
それが努力を測る物差しになって
そうして今日も誰かが刃を握って
そうして今日も誰かが身を投げて
世論はただただ同情だけして
したとしても偽善を並べ立てるくらいで


誰が望んだの?こんな世界を
法の網をくぐり抜けまでして
「これが生き甲斐」ってまた嘘吐いて
まるで光の依存症になったかのよう
目を瞑って懐中電灯当てりゃ影さえも光に塗りつぶされるの
見えない影からの叫びは
雑踏に掻き消され聞こえない

夜を照らすのに必死になって
当たり前のはずの空に憧れて
当たり前のはずの生活を羨んで
それが努力の結晶だと錯覚して
そうして今日も誰かが刃を握って
そうして今日も誰かが身を投げて
世論はただただ「可哀想に」と告げて
とても迷惑そうな面持ちをして


「質より量」「質より量」と言われ続けて染み付いた感覚
「おかしいよね」に同意するどまりなんだ
「世界と比べて」の接頭語 もう何度耳にしたんだろうか
もはや盲目ともいえよう...


夜を照らすのに必死になって
星が見えない夜が当たり前になって
寝覚めの悪い朝が日常になって
それが努力を測る物差しになって
そうして今日も誰かが刃を握って
そうして今日も誰かが身を投げて
世論はただただ「可哀想に」と告げて
とても迷惑そうな面持ちをして

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