2017年3月14日火曜日

ツバメの唄

iPhoneがAM6:00を告げる
まだ寝ている眼を冷たい水で起こす
カーテンを開けると爽やかな陽が差し込んで
「ちゃちゃっと作っちゃおうか」
色鮮やかなパプリカと一緒に
今朝僕はムネを炒めた


ご飯も炊けて 皿に盛り付けて"いただきます"
数分後には"ごちそうさま"
大急ぎで支度を済ませ家を出た
隣の家の軒下に出来てたツバメの巣が
春の訪れを知らせた


穏やかな心地に焦りも収まって
よし、まだ5分はあるな


何て魅力的だろうか 生命
特に興味もない野鳥に見入る自分
あの愛らしさ 僕も欲しいな
なんて馬鹿なこと言ってみたりして



あ、親鳥が帰ってきたようだ
ツバメたちも朝食の時間かな
すると突然1羽の雛を突き落とした
親鳥は我が子を死なせた

呆然と見ていることしか出来なくて
時計を見たら既に8分が過ぎていて
駅に向かって走り出していた
今朝 僕は胸を痛めた


何て悲劇的だろうか 生命
自分で自分の努力を無にしなきゃならないなんて
生き残りには犠牲が必要だなんて
なんて自分のことは棚にあげて

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