2018年2月1日木曜日

囚われの詩人

辛くなるだけだと分かってても僕は答えに縋って書き連ねてしまう
止めどなく溢れる想いを塞き止めて希望を捨て去ることが出来るほど
強ければこんなに悩むこともなければこの指輪を渡し永久と微笑んだのでしょう
覚悟に補助具を嵌めた僕の醜さはとうに分かっていたはずなのに

今やゴミ同然のそれにすら意味を求めて

紡いだ言葉のマフラーをどうも君は暖かく感じなかったようで
ほつれた糸が引っ掛かった街路樹の枝を見ては背伸びして
赤く染まったそれを指に結んで引っ張っては空を切るこれを現実と呼び
受け止められる日まで、除ききれる日までこんな下らないことを続けるのでしょう

集めた糸屑で新しい言葉を紡ぐのでしょう



ゴミが増えるだけだと分かってても僕は、捨てる悲しみが積み上がると分かっても僕は、
簡単には片付けたくないと追い込んでは救いを請うて絶望して
募りゆく想いから目を背けるように自分を騙すことは出来ないのだから
とはいえ「君の為」と僕の行動を名付けることも出来ないのだから

もはや伝えることもないメッセージを綴ってゆく

すべてが盗み出された空っぽの部屋はすぐに丸めた紙で満たされて
引き金となった言葉たちを顧みては瞳から溢れた唾に呆れて
飲み込んでは荒れた胃痛に悶え、それでもまだ筆を握っているのは
受け止められずに、うまく事態を飲み込めずに、ただ漫然と日々を過ごしているからでしょう

いつでも何度も言葉を塗り替えるのでしょう

2018年1月20日土曜日

墓場というメッセージ

墓場というメッセージ
いずれは終わるのだというメッセージ
ならば今は何をしよう?
今するべきことはなんだろう?

答えはとっくに見えているさ
でもただ、それだけ
ただ、それだけ

翛翛とした鳥はようやく晴れた空を
ただ、見つめるだけ
このまま終わりが来るんだろうか?
このままならない姿のままで
ならばこの足で墓場へと歩いていこうか...?


墓場というメッセージ
命の鎖という名のメッセージ
積み重なった"奇跡"が
黄泉路に菱を巻く

痛みに喘いで生を感じる
でもただ、それだけ
ただ、それだけ

闇闇とした空は遂にバケツを返して
ただ、冷えゆくだけ
このまま終わりが来るんだろうな
でも終わらせるなんてできないや
ただ、生きるだけ
ただ、死なないだけ




墓場というメッセージ
失せるのは突然だというメッセージ
それらならやれるだけをやるのが
翛然たる鳥を羨む者としてのアンサー

2018年1月19日金曜日

一時ばかりの

137億年の宇宙から見れば一時ばかりの命だって
そんなもの全く想像もつかないし
現実と向き合うのには長すぎるんだ

終えてしまえばリトライの利かない一時ばかりの命だって
終えてしまえば"今"を脱け出せるんだろう?
それならば痛くも痒くもないや


なんて抱く希望の根拠はどこにあるんだい?
理想の"その先"は死に怯えた人々が
少しでも気を紛らわせようと
作り出した架空のストーリーさ


それより
まだ可能性の残された此処で
一時ばかりの辛抱を
きっといつかはあの日に諦めなくてよかったと
思えるはずだ  僕が保証してあげる




137億年の宇宙から見れば一時ばかりさ人生なんて
怠惰に費やしたその時間があれば
君はもう少し幸せになれたのに

悔いても悔いても仕方がない 一時ばかりさ人生は
無駄のないように 悔いを残さぬように
生きなければ。と強く念じて


されどまだ覆せない訳ではないだろう
この世は可能性に満ち満ちてる
全ては気づかぬ間に、いつの間にか
無駄にしてしまっているだけなのだろう


ならば
長くて短いような人生で
"一時ばかり"のその意味を
噛み締めながら 大切に使いながら
歩んでいこうか さあ日が昇ってきた

2018年1月3日水曜日

わかれのうた

好きにしたいけど好きでいたかったんだ
僕の分際で 馬鹿だよなあ
救われたから救いたかったんだ
僕の分際で そりゃ呆れるよね

足りなかった言葉 担えなかった一翼
悔いたところで今更だよなあ
心を開くことに慣れて騙すことを忘れてしまった
そんな僕に忘れられるはずも捨てられるはずもなくて

だから
傲慢な僕を省みる言葉たちがちゃんと説得力を持つ日まで
その日までメッセージを紡いでいよう
僕がこの先どうしたいのかちゃんと言葉に出来る日まで
もう別人と断言出来るその日まで
またね


「好き」から放たれ好きに生きれてるかい?
気になっちゃうんだ 懲りないなあ
許されないのに想っちゃうんだ
ちっぽけな嫉妬心 嗤ってくれ

忘れられちゃいそうで どうも羨ましくて
って泣いたところで仕方ないよなあ
そう、泣きつくことに慣れて我慢とやらを忘れてしまった
そんな僕に変われるはずも傍に居られるはずもなくて

だから
傲慢な僕がすべてをありのままにさらけ出して崩れた日まで
あの日まで君に囚われていたけど
僕がこの先ちゃんと生きていくと決意することになった日まで
僕がこの歌を歌ったこの日まで
だった


さようなら








ごめんもありがとうも言えないままなのは少し良心が痛むけれど








そんな良心ですら無駄だもんね

























って詞を僕は綴ってしまったんだ
いい加減、いい加減に分かれ。