2017年12月29日金曜日

blank

頭を冷やせたよ 僕は身勝手だった
今更何を言っているんだろうね
謝りたい気持ちは募り募ってゆくけれど
求められてもいなければ戻りたい訳でもないだろう

「ごめんね」だなんて言い尽くした言葉
「変わるから」だなんて信用のない言葉
「愛してる」だなんて無責任な言葉
繰り返すのはもう嫌なんだ

でもしがみつく僕がいて
気付けた「違う僕」がいて
だから前のようにはいかずとも
ただ君と繋がっていたくて
ただ君を見守っていたくて
だからどうかこの歌を「blank」と名付けさせて欲しい


僕がすべきこと 僕に許されること
何一つ分かってなどいなかった
正直今も分かれている自信はないけど
求めるからにはそれくらい弁えるつもりさ

「もう二度と」だなんて裏切りそうな言葉
「もう一度」だなんて馬鹿みたいな言葉
もう何度もの迷いを経たんだ
君に言う重さを分かってくれないか

でもこんなの僕の我儘で
そんなの世の理で
だからそれでもいいと認めてくれる?
ただそれだけをお願いしたくて
ただそれだけに苛まれて
だからどうかこの歌を「blank」と名付けさせて欲しい



でも、嫌なら、まあいいよ。

沖ノ鳥島(改)

1500mの海底から珊瑚が顔を出した
然れども待ち構えていたのは激しい雨風だった
絶海の孤島は独りその苦を抱え込んで
磨り減らした心をなんとか保ったんだ


最大限の謝意を
最大限の祈りを
どうせ僕には何も出来やしない

でも

最大限の愛を
最大限の焼きもちを
たとえ君なのは君だけだとしても




1500mの海底から珊瑚が顔を出した
然れども認められるどころか心ない言葉が浴びせられた
[カイホウヘノカイホウ](皆方への海報/快方への介抱/解放への解法/快方への解放)を 縋りつく鎖の切断を
溢れかえった錨を珊瑚礁の裏に沈めて


最低限のお礼、と
最低限の今日を
守りたい気持ちは欠片となって

砕けた

幸い君は微笑むも。
再開出来ぬ「昨日まで」の
君を傷つけてしまっていたんだろう



その美しい珊瑚礁が姿現す干潮は
ツキに引きずられ未だ訪れぬよう
でも水を被っているからこそ珊瑚礁は珊瑚礁たり得るのだろう
そこでもう十分だから
止めはしない、でもこれ以上を望んで今を失うくらいなら



「最低限」の維持も
最大級の労だ
そう励ますことしか出来ないんだ

でもそもそも

「最低限」と君を
最初から決めつけた僕はきっと君の力にはなれなかったのだろう



どうか君の「理想」に出会えますように

そしてちゃんと結ばれますように

2017年12月28日木曜日

空と花弁

少しの残響とペトリコール
貴方は今も何処かで白い息を吐いて
湿気た部屋の窓はまだ
水浸しの床を私はまた

とっくに根腐れした花を見て
「水やりのつもりだった」なんて釈明して
どうにもならない それでもやめられないのは
どうしようもないから


「ねえ、ごめん。」


なけなしの思いを全部吐き出した後に出てきたこの感情は偽物なのかな?
「嫌だよ」「ああ嫌だ」って苛まれているのも演技なのかなって私は


拭った


少しの温もりとビターテイスト
私はあの日此処で蒲団を被って
覆った埃の粒は舞った
練りきれぬ言葉は未だ

とっくに腐ったユリ根を頬に
含み笑いは瞳を渇かしていって
進んでいく それでも踏み出すことができず
何度でも思ってしまうのさ


「助けてよ。」


宛無しの思いにだいぶ涙した後に出てきたこの感情は認めたくないな
「忘れなきゃ」「片さなきゃ」って、偽物で演技だとしても仕方ないのかなって私は



乾いた




空は私をたくさん抱え雨雲を生んだ
逆さの花弁を開こう その下には私と幸せ
貴方なんかびしょ濡れになって風邪でも引いてしまえば
そうしてしまえば、私は