平穏奪われて 見えぬ出口
"戦争"と叫ばれて 迎える夏
会えないだけの痛さ 苛まれながら
テレビは今年も変わらず あの日々を映す
ガダルカナルの死体は 白黒だから見れて
フルカラーならばきっと目を伏せるのだろう
敵はウイルスのごと 隣に潜んだだろうか
脅える我々は ちぎれる命を知らない
灼熱に溶けたのは歴史ではなく
数でも絵でもなく 目の前に佇む
笑みや涙や退屈そうな顔や
大切な仲や愛を結ぶ糸
それらすべて
何億倍にも希釈された辛さの覆う夏に
改めて祈る
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