15夜 〜15歳として〜
「雨が降ったのは僕の所為」もう晴れたはずの空は既に暗かったその足は赤信号の通りへ、ゆっくりとゆっくりと進んでいた俯いていたからこそ視界に入った水溜まりに映った月(きみ)にふと目を奪われてしまった暗闇は切り裂かれてえくぼを隠した笑みが覗いた顔を上げて手を伸ばした、天高く馬肥ゆる秋降り注いだ君の言葉ひとつひとつが胸に刺さって膿んだ心生んだこの世界に一緒に中指立てたね「帰れなくなったのは君の所為」ここが新たな"家"になってしまったその心はもうとっくに通いあっていると思われていた上がるようになった首を持ち上げ一目見た月(きみ)は他の何よりも好みだったんだ勇気絞り懐中電灯を天高く掲げた「ーーー・ー」「ー・ー・・」舞い降りた君の言葉ひとつひとつが胸に刺さって膿んだ心生んだあの日の自分に独り舌を打ったね今も空模様は曇ったり晴れたり今でも月(きみ)は姿を見せてくれてああ、このままいつまでも...なんてね。
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