面談帰り
「この成績見てなんか思わないの?」「将来はどうしたいの?」なんて聞かれたって分からないよ通学カバンもどっかに投げ捨ててしまいたいよため息吐きながら下を向いて歩いたセミの死体が転がっているのが目に映って僕は思う「僕も命の使い道がちゃんと決められていたらなあ」いつの間にか過ぎ去ってゆく夏も「子供時代」もたらればばかり抱えていて あゝ辛いよどうして此処に留まることは許されないの?こんなにも辛いならもう将来なんて要らない。「また逃げてどうするの?」「もう変わらなくちゃダメだ」なんてもう1人の自分が諭すこんな夢叶いっこないなんて分かってるけどまだもう少し幸せな「子供」でいたいんだセミの死体が転がっているのが目に映って僕は思う「僕に生まれた時与えられた使命って一体何?」いつの間にか短くなってゆく昼も命も使い道は幾らでもあったのだろう無駄にしてしまったあの日必死に鳴いていたセミのようにとりあえず目の前のことに必死になってみようと思う
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