2017年10月21日土曜日

面談帰り


「この成績見てなんか思わないの?」「将来はどうしたいの?」なんて

聞かれたって分からないよ

通学カバンもどっかに投げ捨ててしまいたいよ

ため息吐きながら下を向いて歩いた



セミの死体が転がっているのが目に映って僕は思う

「僕も命の使い道がちゃんと決められていたらなあ」



いつの間にか過ぎ去ってゆく夏も「子供時代」も

たらればばかり抱えていて あゝ辛いよ

どうして此処に留まることは許されないの?

こんなにも辛いならもう将来なんて要らない。





「また逃げてどうするの?」「もう変わらなくちゃダメだ」なんて

もう1人の自分が諭す

こんな夢叶いっこないなんて分かってるけど

まだもう少し幸せな「子供」でいたいんだ



セミの死体が転がっているのが目に映って僕は思う

「僕に生まれた時与えられた使命って一体何?」



いつの間にか短くなってゆく昼も命も

使い道は幾らでもあったのだろう

無駄にしてしまったあの日必死に鳴いていたセミのように

とりあえず目の前のことに必死になってみようと思う

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