2019年10月5日土曜日

青春とは。 (アーカイブ)

青かった日々

「あなた」という鏡に写っていたのは

僕の歪みと馬鹿でした。


枯れ果てた日に

「あの日」の写真に写っていたのは

救いようもない僕と、

苦しげな顔のあなたでした。



嗚呼青春とは独りの日々で

手を握りあっても

もう片方の手で握った刃を振り回して


傷に悶えた



放たれた日に

僕の瞳に写っていたのは

散りばめられた哀しみと

底をつくような安堵でした。





辛かった日に

「あなた」という鎖に縋ったのは

僕の甘えと邪魔でした。


「無」と化した日々

あなたの詩を綴っていたのは

飲み込めぬ馬鹿さ故の

高尚な赤ちゃん帰りでした。



嗚呼青春とは過ぎ行く日々で

先走り過ぎるか手遅れかの

どちらかでもどうにかなってしまって



それでも今日に

この歌をそっと口ずさむのは

「優しさ」の簑を被った

傲慢と不甲斐なさでしょうか。

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